2012年8月14日火曜日

カルペ・ディエム@豊田市美術館


お盆の法要を終え、豊田市美術館のカルペ・ディエム展へ。

カルペ・ディエム展は、古代ローマ時代の詩人ホラティウスの「カルペ・ディエム(その日を摘め)」という言葉を軸に、花をモチーフとした作品を主に集めた企画展。豊田市美術館のコレクションを使うと同時に新作も多く、 良質な展覧会でした。 

特に印象に残ったのは、福田美蘭さんの装飾性とポップが合わさった新作、花のパターンにディズニーのキャラクターが隠れる《眠れる森の美女・オーロラ姫》《魔女マレフィセント》と、渡辺豪さんのデジタルアニメーション《それになるためにそれを摘むこと》です。渡辺さんの作品は、暗闇から花の鋭い輪郭が浮かび上がり、花びらが徐々に枯れていき、終わりの方では抽象的な形になって画面下に溜まり一本の線になって消えるというもの。暗闇に映しだされる形態の、微かにゆっくりと変化していく様子を凝視する鑑賞体験は、不思議な身体感覚をもたらします。


渡辺さんの作品はエスパス ルイ・ヴィトン東京でのコズミック・トラベラーズ展でも見たのですが、そのときよりも強い印象を受けました。コズミック・トラベラーズは原口典之さんの作品のインパクトが強かったからというのもあるかもしれません。

また、常設特別展の小沢剛さんの展示、《あなたが誰かを好きなように、誰もが誰かを好き》では子供たちが布団の山から転がり落ちていて、とても楽しそうでした。

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